Anker Japanの猿渡さんが書かれた仕事の哲学本
以下、個人的に印象に残った部分をメモ
成果の公式
全体最適の習慣
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企業が長期的に成長するためには負けないゲームをすることが重要
- 新規事業も1つに集中投資よりも複数プロジェクトを走らせたほうが成功確率を上げられる
- そのためには全体最適の視点が必要
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ビジネスでは始めるよりも終わらせる方が難しい
- リソースは有限なのでやめないと始められないが、「コンコルドの誤謬」というように機会損失を受け入れられない事が多い
- そのため、新しいことを始める時は撤退基準をはっきりさせておく
バリューを出す習慣
- 常に相手の期待以上のバリューを提供することを意識する
コストカット施策を5000万円で依頼されたら、コンサルは数億円のコスト削減成果を出さなくてはならない。報酬の数倍の成果を出して初めて仕事をしたとみなされる。
学ぶ習慣
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成果の公式の「インプット」の部分は自分の知識以上にはならない
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Twitterはインプットが足りないとつぶやくことがなくなるので、最適な習慣
- 新しいインプット → 頭をひねったWhy思考 → つぶやき
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思考回数を上げるため、自問自答習慣をつける
人間の脳は質問されると考えるようにできている。だから自分で問題を作って自分で質問をする。これなら問題をつくる能力も育め、一石二鳥だ。
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日常のあらゆることに疑問を持ち、自問自答する
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さらに自分の答え、仮説に対して「なぜそうなるのか」「そもそも前提はそれで良いのか」を必ず質問するようにしてWhy思考を鍛える
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自分の得意な形に逃げない
「いつも自分の得意な形に逃げないことを心がけている。定跡の重んじられる将棋という勝負の世界。自分の得意な形に持っていけば当然ラクであるし、私にもラクをしたい気持ちはある。しかし、それを続けてばかりいると飽きが来て、息苦しくなってしまう」by 羽生善治
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具体的には「これまでの経験」と変数が1つでも違ったらゼロベースで考えるようにする
因数分解の習慣
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仮説思考でインプットの時間を短縮する。仮説が先でデータが後
仮説を持って望まないとインプットするものが多くなりすぎてしまう。事前に当たりをつけることで思考時間も圧倒的に短縮できる。ビジネスになると情報をできるだけあつめ、数多くの分析をする「網羅思考」に陥ってしまうことがある。
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持ち時間を意識する
大半の人はビジネスに「持ち時間」があることを強く意識していない。持ち時間を決めてやれば集中力が自然と出てくる。ビジネスでもチェスクロックが実は存在し、それに気づかずに時間切れで負けている事が多い。
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非合理の合理
「非合理の合理」は、「無用の用」という別の言葉でも表現されている。 『荘子』の「人は皆有用の用を知るも、無用の用を知るなきなり」からきた言葉で、一見すると何の役にも立たないように見えるものが、かえって大切な役割を果たすことがある、という意味がある。 「今の世の中を生きていくうえで直接的に必要ないもの、結果を出すのに必要でないと思われているものにも、実は大きな価値がある。何もかも安易に切り捨てるべきではない」という教えだ。
1%にこだわる習慣
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三木谷曲線
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失敗した時に「悔しさ」を感じるかを100%で取り組めたかの判断基準にする
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「挑戦した結果の失敗」と「ケアレスミス」を切り分ける
- 後者は最後の0.5%のこだわりがないことが原因なので、原因を追求し、再発防止策を取る
サボる習慣
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やり抜く力と息抜きすることは相関する
「やり抜く力」とサボることはトレードオフではなく、むしろ相関する。 目的達成の要素の中には、寝ることや休憩することが含まれる。そうすることでコンディションが整う。
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毎日8時間寝るジェフ・ベゾス
『Invent & Wander——ジェフ・ベゾス Collected Writings』の中で次のように述べている。 「8時間寝る。時差のある場所に行くのでもない限り、睡眠を優先させる。8時間も眠れないことはあるが、この点はかなり気をつけている。8時間睡眠が私には必要なのだ。よく寝れば、よく考えられる。元気も出る。機嫌もよくなる。」