2012年にリード・ホフマンらによって書かれたキャリア戦略本の改訂版
強みを作る
-
目的、情熱をもとにキャリアプランを決めることは悪手
- 変化が激しい時代であり、環境も仲間も自分自身も変わっていくため
- 内省をすれば変わらない自己分析ができるという前提が間違っているため
-
強みを元にキャリアプランを決めろ
- 以下の強みの構成要素3つを組み合わせて強みを決める→レバレッジが効く成長ループを使って伸ばす
- 資産
- ハード資産
- 金銭的な資産
- 意思決定に余裕を持つことができるメリットがあるが、そこまで重要ではない
- ソフト資産
- スキル、人脈、ブランド
- 大前提、セグメントやドメインを絞ってニッチで勝負する
- 一つのスキルではトップ層に入れないので組み合わせで勝負する
- 何か一つの分野で新しい知人に価値を提供できるレベルになる→その後万能型になる
- 今持っているスキルをレベルごとに分類→初級と上級のスキルを伸ばす
- 10年後も変わらない普遍的なスキルをつける
- ハード資産
- 大志
- 大事なこと・価値観
- 短期ではなく長期で実現したい理想のこと
- 余暇に何をしているかで判断できる
- これはそもそも見つけるものではなく、生まれるもの
- まずは資産を伸ばす→その中で大志は生まれてくる
- 市場環境
- ニーズがあるか
- 職種ではなく伸びている業界で選ぶ→会社が伸びていればどんな仕事をするかは重要でない
- 資産
- 親しい人に自分の強みを聞いて、自分で決めた強みと比較する
- 自分と似た強みで勝負している人の先例を挙げて分析する
- 以下の強みの構成要素3つを組み合わせて強みを決める→レバレッジが効く成長ループを使って伸ばす
計画は変化に適用できるようにABZプランニングで立てる
- 伸ばす強みを決めたら、キャリアをプランニングする
- プランは信頼できる3名からフィードバックをもらい、定期的にハッパをかけてもらう
- 最も重要なのはピボットを前提とすること
- 外部環境のゲームルールは信じられないほど急激に大きく変わる
- 年に一回はプランニングを行う
- AB Zプランニング
- プランA
- 現状
- プランB
- プランAと同じ方向の路線で別の選択肢
- プランBは実現可能なことを検証済みである必要がある。つまり、いつでも切り替えられる状態にしておく。
- サイドプロジェクトで検証しておく
- 現状のプランAとは別のアイデンティティをネット上で築いておく
- プラン Z
- 全てが崩壊した時用の再起を狙うための最後の手段
- プランA
人間関係を作る
- スキルはある程度あれば、あとは人間関係のほうが重要
- どんな仕事も1人では成功できない以上、結局人間関係に帰着するため
- 人間関係を作るために必要なこと
- 相手の視点で物事を考える(脱自己中心)
- 相手から何を得られるかではなく、相手をどう助けられるかを考える
- 仲間として活動することを楽しむ
- 3種類の人間関係
- 強い繋がり
- ビジネス上の盟友
- 困ったら相談し合える、お互いの相談役
- 頻繁かつ熱心に支え合える
- 友達、心から好き同士の関係
- たとえ利害の対立があったとしても協力を惜しまない
- 最も時間を共に過ごしている上位8人
- 弱い繋がり
- 親密ではないがいつでも連絡を取れる関係
- たまに近況を話し合う関係、
- オンラインではなく直接会う
- 枯らさないためには意識して定期的に姿を見せる必要がある
- 相手を助ける、助けてもらうを定期的に行う
- フォロワー
- SNSのフォロワー
- 単純接触効果を意識して投稿をする
- フォロワーを弱い繋がりに格上げする動きをしよう→ギブをする
- 強い繋がり
- 他人の助けと知恵を借りる
- 積極的に質問しまくる
- チャンスを掴むために
- セレンディピティを掴むためには、あらかじめ決めたプランを脇目も振らずに実行するのではなく、好奇心を発揮して試行錯誤を繰り返すこと
- 好奇心の赴くままにYESしか答えない日を設ける
- チャンスが来た時に他の選択肢を残しておくために見送るのは悪手
- 確かに短期ではそのことに時間が取られてしまうかもしれないが、チャンスに飛びつくことで長期で見れば逆にチャンスは増える
- コミュニティーを主導する
- 自分が調整役になる
- 定期的な昼食会を始める
- セレンディピティを掴むためには、あらかじめ決めたプランを脇目も振らずに実行するのではなく、好奇心を発揮して試行錯誤を繰り返すこと
所感
- 20代の前半をSkill Focusでやってきて脱ハードスキル信仰を考えている自分にとって、「スキルはある程度あれば、あとは人間関係のほうが重要」という主張は非常にタイムリーで納得感があった
- 良い人間関係を作るために必要な「相手の視点で考える」「何を得られるかではなく相手をどう助けられるか考える」「楽しむ」という意識を持って仲間を作っていこうと思った
- また、「弱いつながりを枯らさないために連絡を絶やさない」というのはThe Long Gameの「姿を見せ続ける」とも重なる主張であり、かつ自分に足りない部分でもあるので、意識していく
- 「セレンディピティを掴むためには好奇心を発揮して試行錯誤を繰り返す」「チャンスに飛びつくことで長期で見ればチャンスが増える」という主張もSkill Focusの間自分がやってきたことと全く逆であり、20代後半を考える良い示唆を得られた